外壁塗装 横浜曽根塗装店

塗料の黙示録(塗料の比較テスト) 比較試験による塗料性能解明の試み

第2章:水性シリコン樹脂塗料
【8】低汚染塗料を追加試験


前回更新から あっという間に2年も経ってしまいましたが,その後,前のページで御紹介した
本名・勤務先不明の 『なむさん』以外には,塗料メーカーの方からの反応はありませんでした。

しかし,2005年,某大手塗料メーカーX社の方(営業社員)とお話する機会がありましたので,
その方が「低汚染タイプの塗料です」とおっしゃる水性塗料のサンプルをいただき,テストしました。

試験方法は前のページで写真を載せた「曽根塗装店式パイプ雨筋試験法」です。
一番手前の,長さ2メートル,内径100ミリの塩ビパイプで,ステンレスの金具で固定してあります。
2005年8月14日と15日に7種類の塗料の塗付を行い,16日に設置しました。
(この時点で曝露試験は通算7回目なので,板とパイプが増えてます)

 

曽根塗装店の屋根の上(2005年8月16日)

2006年5月3日(261日後)に屋根からパイプを下ろして,真横から撮影した写真が下記です。
下の文字にマウスポインタを乗せると画像が変わります。


X社の低汚染タイプでない水性塗料
X社の低汚染タイプ水性塗料
私の実験の結果もっとも優秀な低汚染性を示した塗料

パイプによる塗料の汚染性の試験結果(いずれも「弾性タイプ」です)


ご覧の通り,大手塗料メーカーX社のものは「コレで本当に低汚染塗料なんですか?」と いわざるを得ない
結果でした。(よく見れば,低汚染タイプでない塗料との差があるにはありますけど)

最初にお会いした時,X社営業社員の方は,こうおっしゃっていました。

「自分は売るのが仕事なので,商品に絶対の自信を持っていなければならないんです。
だから,悪い結果だったら知りたくありません。」

でも,それは“臭いものにはフタ”ではないでしょうか?
あなたはこの塗料を低汚染塗料として自宅の外壁に塗りたいですか?

そう思ったので,塗付作業の過程と結果の写真を載せた非公開ページのURLをお知らせしました。
コメントはありませんでしたし,それ以来,この方は当店にはいらしていません。

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自社の塗料の性能が他社のものと比してどの程度のものなのか,私の経験では
どうも,カタログの記載以上のことを知っている営業社員は少ない(いない?)ようです。
なぜかといえば,良い結果を出した塗料メーカーの営業社員の方ともお会いしましたが,
私の実験の結果を見せると,びっくりしていたからです。(知っていたら驚かないはずです)

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なお,国内大手総合一流塗料メーカーX社の名誉のために(?)書き添えておきますが,
X社の低汚染塗料のこの結果は“特別悪い”わけではありません。
カタログに「低汚染性」と書かれている塗料のほとんどは,こんなもんです。
ヒドイ話ですが,事実です。

また,ついでに書いておくと,上の写真の『私の実験の結果もっとも優秀な低汚染性を示した塗料』は,
“紫外線が当たると有機物の汚れを分解して超親水性を発揮し雨で汚れが流れ落ちる”というフレコミの
「光触媒塗料」など,格別特殊な機能をウリにした非常に高価な塗料ではありません

 


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