外壁塗装 塗替え 神奈川 横浜曽根塗装店

塗替え Q&A外壁塗装・塗替え・建築塗装の質問と回答

●素材別・部位別の注意点とそのポイント


◆RC(鉄筋コンクリート)外壁の塗り替え

鉄筋コンクリートの建造物は,鉄筋を覆うように板や鉄板で型(型枠)を作ってコンクリートを
流し込み,固まってから型を外して形作られています。
型を外した状態で塗装される場合と型を外した後にモルタルをコテ塗りしてから塗装される場合が
あります。
(セメントと砂を水で練ったものがモルタル,それに砂利を加えたものがコンクリートです)

 鉄筋コンクリート断面図1 鉄筋コンクリート断面図2

大手ゼネコンにお務めの方からアンケートをいただき,数回のメールのやり取りの中で伺ったお話に
よれば,現在でもなお90%の新築物件では,最安価な外壁塗装が行われているそうです。
(そのかわり,設計士や施主さんから特に指定がある場合には中間をとばして最高級クラスの塗料が
採用されることが多いそうです。)

新築時の外壁塗装が安価に(標準的な塗装で)済まされている場合には,理想としては6〜7年,
遅くとも10年程度での塗替えが望ましいです。

 塗装工事はその費用の中に材料費が占める割合が少ないので,“新築工事の総額”からみれば僅かな差額で
 かなりグレードの高い塗料が使えるはずなのですが,塗装への認識が低いためか,塗料メーカーの啓蒙不足か,
 未だに外壁の上塗塗料はアクリル,鉄部はペンキ(SOP)という図面指定が少なくないようです。

打ち放しコンクリートの外壁は,何も塗っていないように見えますが,たいていの場合,透明の塗料が
塗ってあります。
水がかかったときに「濡れた色」に変わるようになってきたら,塗替え時期です。
水を吸い込むようになると,次第に黒っぽく変色し,コケの類いの生物汚染が生じます。

打ち放しコンクリートに用いる透明の塗料には大雑把に2種類あります。
「撥水材」(撥水剤)とよばれる浸透させて吸水を防止するタイプのものは表面に塗膜を作らないため
塗っても質感が変わりませんが,5年もたないのではないかと思います。
もう1種類は,表面に高耐久な塗膜を作るタイプで,15年位もつものもあるようです。

新しいコンクリートはアルカリ性ですが,直接外気に触れていると,表面から徐々に酸性に近付いて
ゆくのだそうで,これが「中性化」とよばれる現象です。
「中性化」が進行して芯の鉄筋にまで至ると錆びが生じ,鉄筋が錆びて膨張する力によって,
コンクリートが内側から割れてしまう「爆裂」という現象を生じます。

また,ひび割れて雨水が鉄筋に達しても,同様に「爆裂」が生じます。

塗替えにあたっての下地処理としては,ひび割れや仕上モルタル層の浮きに対する処置が重要です。

Vカット(またはUカット)の上でのコーキングは木造モルタルの建物で行った施工例が下記に
ありますのでご参照ください。
( クリックすると新しいウィンドウで開きます)

「外壁塗装の工程」木造モルタル・サイディング2階建住宅 屋根塗装工事・外壁塗装工事

15ページ目ひび割れの多い外壁を塗替える場合の塗料として,「弾性塗料」について
やや詳しく書いてあります。

また,上記の施工例の外壁でも試みましたが,「エポキシ樹脂注入」という方法もあります。
「Vカット+コーキング」が動いても割れないように(雨水が入らないように)するための方法で
あるのに対して,「エポキシ樹脂注入」は割れて(分かれた)両側を接着して再度一体化させる
方法です。
下の写真がスタンダードな「エポキシ樹脂注入」に使用するポンプで,これにグリース状の
充填材(接着剤)を詰めて,ドリルで壁面に開けた穴に差し込み,強制的に送り込むわけです。

 エポキシ樹脂の注入ガン

こんな↓感じで,ひび割れに沿って壁面に開けた穴から注入していきます。

 エポキシ樹脂注入作業中

注入された「エポキシ樹脂」は内部で行き渡ると,このように↓ひび割れから逆流してきます。

 エポキシ樹脂注入作業後

この後,開けた穴にステンレスのピンを差し込んでさらに強度を増す方法や,グリース状ではなく
低粘度(さらさら)の充填材を詰めた小さなポンプを壁面に多数 取り付けて注入する方法など
いろいろな工法や材料があります。

壁面にはたいていの場合,模様が付けられていますから,ところどころ模様が無くなってしまう
ような類いの下地処理を行った場合,失われた模様を復元する工程が必要になります。

木造モルタルの戸建住宅の塗替え工事の場合,「ひび割れにコーキングして塗る」程度の施工が
一般的であり,それでも十分なことも多いですが,鉄筋コンクリートの建物の場合には,
壁は単なる「外壁材」ではなく,「建物の構造体そのもの」
ですから,傷みの度合によっては
「ひび割れにコーキングして塗る」ような工事では不十分なわけです。


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