註1:それぞれの系統に強溶剤・弱溶剤・水性の塗料が存在する
註2:一般に,同一の系統の中では,水性よりも弱溶剤,弱溶剤よりも強溶剤の方が性能が良い
註3:一般に,同一の系統かつ同一溶剤の場合,1液形よりも2液形の方が性能が良い
註4:いわゆる「ペンキ」=合成樹脂調合ペイント=SOPはアクリル樹脂塗料の下に位置する
新築の塗装工事で特に塗料の指定がない場合は,最も安価なアクリル系やSOPが使用されているが,マンションの改修や住宅の塗替え塗装では,ウレタン系以上のグレードのものが主流になりつつある。
参照:「塗料の黙示録」建築用塗料の種類・分類について
参照:「塗替えQ&A」外壁塗装を塗り替える場合の塗料の種類

【錆止め塗料】さびどめとりょう
多くの種類があり,価格もkgあたり200円以下から2千円以上のものまで大差がある。最も安価なものは「JIS K 5621」の「一般さび止め塗料」で,特に指定がない限り鉄骨業者が使用することが多い。現在,塗装業者のスタンダードといわれているのは「JIS
K 5625」の「シアナミド鉛さび止め塗料」であるが,よりハイグレードなエポキシ樹脂系の錆止め塗料が使われることも少なくない。安物は錆を抑止する機能はほとんど期待できないので,より良い錆止塗料の選択が望ましい。製品としては「ハイポンファインプライマー/日本ペイント」(2液形弱溶剤エポキシ),「エスコ/関西ペイント」(2液形強溶剤エポキシ),「カーボマスチック15/ジャパンカーボライン」(2液形強溶剤エポキシ)などがある。

【クリアラッカー】
略号「CL」「CL」。乾燥が早く,平滑性の高い透明塗料。造付け家具の仕上げに用いる場合が多い。

【オイルステイン】
略号「OS」「OS」「os」。木部を塗り潰しにならない程度に半透明に着色するための塗料。着色後に透明塗装を行って仕上げたい場合には,油性(オイル)ではなく水性やアルコール系のステインで着色を行う場合もある。

【木材保護着色塗料】もくざいほごちゃくしょくとりょう
WP(ウッドプロテクション)ステインともいう。表面に塗膜をつくらず,浸透させるタイプの木材専用塗料のこと。防腐防虫効果を有したものと,そうでないものがある。製品としては「キシラデコール」や「オスモ」が有名。

【装飾性仕上塗材】そうしょくせいしあげとざい
吹付け,コテ塗り,ローラー塗りなど,様々な塗装方法による模様付けが可能な塗料。製品としては,「ジョリパット/アイカ工業」「ベルアート/エスケー化研」など。
広義では,天然石や陶磁器の粒を混入して石張りに似せた表情に仕上げる「石材調仕上塗材」(せきざいちょうしあげとざい)も含む。「セラグラニー/山本窯業」「エレガンストーン/エスケー化研」など。

【エコ塗料】えことりょう
広義では水性塗料全般をエコ塗料とよぶ場合があるが,人体・環境に有害な成分を抑えた塗料の総称。溶剤にシンナーを使わず植物性油脂を使うなど,天然原料を使用している塗料を指すことが多く,自然塗料,健康塗料などと称されることもある。毒性の低さがアピールされ,エコブームで脚光を浴びつつある。また,環境問題への意識の高まりから,「柿渋」など,昔ながらの塗料への回帰指向の動きもある。

【パテ】
穴,ひび,段差など素地を修整するための材料で,粉末を水で練るもの,あらかじめペースト状のものが缶詰めにされているもの,2つの材料をこね合わせて硬化させるものなど,多くの種類がある。全面にパテを付けて平滑度を高める場合を「総しごき(そうしごき)」とよぶほか,部分的に充填する場合には「パテかい」,全面に付ける場合の1回目の塗付を「地付け(ぢづけ)」とよぶ。

【寒冷紗】かんれいしゃ・かんれしゃ
コンクリート下地や各種ボードを塗装仕上げにする場合に,ひび割れを防ぐために下地に張るガーゼ状のものを寒冷紗とよぶ。絹,ナイロン,ガラス繊維,カーボン繊維などさまざまな素材のものがあり,幅が5cm程度のものを継ぎ目に沿って張るだけの場合と全面に張り付ける場合がある。なお,寒冷紗を張れば割れないと考えるのは大きな間違いで,下地が動けば塗装面も必ず割れる。たとえば内部壁面の石膏ボードによる塗装仕上の場合,必ずビス止めすることと継ぎ目をずらしてボードを2重に張ることが望ましい。

【コーキング】
【シーリング】
本来コーキングはシーリングの1種であるが,一般的には同義。練り歯磨き状の充填材で,乾燥・硬化しても弾力性がある。「アクリル」「ウレタン」「変成シリコン(変成シリコーン)」「シリコン(シリコーン)」「ポリサルファイド」など,多くの種類があり,適材適所で使い分ける。
参照:「外壁塗装の工程」コーキングの種類
参照:「塗替えQ&A」素材別・部位別の注意点/サイディング/コーキング,バックアップ材
参照:「塗替えQ&A」『増し打ち』か『打ち替え』か?
参照:「外壁塗装の工程」シリコンのコーキングの上に塗装するためのプライマー

【フィラー】
細かい穴やひび割れなど下地に生じている不具合を整える場合に用いる材料で,状況に応じ,コテ,ローラーなどで塗付する。近年,塗り替えの場合には「シーラー」に代わって下地調整機能を持った下塗材「微弾性フィラー」=「微弾性下塗材」を用いる仕様が主流になりつつある。「微弾性フィラー」は粘度が高く(どろどろ)浸透性がないので,既存塗膜が活膜の場合の塗り替えに使用する下塗材であり,既存塗膜がない場合や劣化が著しい下地には密着しないため直接塗付できず,その前にシーラーが必要である。

【下塗り用塗料】したぬりようとりょう
主に「シーラー」,「プライマー」,「バインダー」,「サーフェーサー」,「プラサフ」の5種がある。「シーラー」は「塞ぐ」という意味があり,密着性向上と吸い込み止めのため,表面に膜を作るというよりは素地に吸い込ませるタイプのものが多い。「プライマー」は「初めに」という意味があり,素地に直接塗付する塗料を指す。「バインダー」は「結合する」という意味があり,吸い込みのない素地に対して上に塗る塗料を密着させるための下塗塗料を指す場合が多い。「サーフェーサー」は下地を整える機能を持った2番目の下塗りという意味合いが強く,素地に直接塗付することを前提にしたタイプのものが「プライマー」+「サーフェーサー」で「プラサフ」と称されることがある。

【逆プライマー】ぎゃくぷらいまー
「バリアプライマー」「ブリードオフプライマー」等ともいう。シーリング材には塗料を変質させる成分を含むものがあり,シーリング材の上に塗装した場合にその成分が塗装表面に移行し黒ずみやべたつきなどのトラブル(ブリード)を生じることがある。このブリードを防ぐための下塗材のこと。シーリング材の上に塗装することがわかっている場合にはあらかじめブリードを生じないタイプのシーリング材を使用されたい。

【ウォッシュプライマー】
「エッチングプライマー」ともよばれる亜鉛メッキ面用の下塗塗料で,メッキ面に直接塗付する。亜鉛メッキは防錆のために施されているが,塗料の付着が悪く,そのまま上塗りすると剥がれやすいため,塗装して仕上げたい場合にはウォッシュプライマーの塗付が必須である。化学的な表面処理が目的なので,厚く塗ると上塗の付着が悪くなるといわれているほか,上塗りするまでの時間に制限がある。

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