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M様 
> その他のDIY派の人の参考になるのでしたら、 
> 専用でも、公開用でも構いません。 
御了承ありがとうございます。 
画像掲示板「CGI」の方が,「HTML」として仕立てる文書よりも臨場感があって 
良いかもしれないと思って試作したんですが,操作性とか読みやすさとかを考えると, 
「CGI」のセッティングをあれこれいじるよりも,「HTML」で作った方がラクかな? 
と迷っています。 
いずれにしても,準備が整い次第,新しいコンテンツとして公開させていただきたいと思います。 
> ・・・商売っけが無いのかと心配しますが(^0^; アハハ… 
「実録塗り替えさせ物語」(仮称)は3年くらい前から作りたいと考えていたのですが, 
条件に合う方がなかなか出現せず,のびのびになってました。 
その条件とは,体力・根気・時間,それに豊かな感受性と文章力があることで, 
そのほかに,完工まで私が実際の現場を見ていないことも絶対条件です。 
何故かといえば,その物語の最終回は,私が初めて現場を訪ねて,記念撮影した写真を載せて 
フィナーレを飾る予定だからです。 
あまり遠くだと行くのがタイヘンなので,静岡とか栃木あたりがいいんだけどなあ, 
とチャンスを待っていたのです。 
そう,それがまさに貴方です。 
このコンテンツによって,塗装工事というものに対する一般の方の認識を深めていただくのが 
私の意図するところであり,それは私にとって(直接商売に結びつかなくても,寝不足になっても) 
大きなプラスになると考えています。 
だから,『orz』なんつって挫折しないでくださいね(笑) 
さて,すっかり前置きが長くなってしまいましたが,以下,本題です。 
まずは,既存の塗装ですが,これは珍しいですね。 
リシンではなくてスタッコですけど,凸部の模様は,吹き付けしたのではなくて, 
本当にローラーで模様を付けたものですね。 
これ↓が普通のスタッコ模様ですから。 
【編註:マウスポインタを乗せるとMさんのお家の外壁アップ画像に変わります】
 
  
それと,Mさんのお家の外壁は,ほぼ間違いなくセメント系だと思います。 
これ↓は「アクリルリシン」(の塗り板)に水をかけて撮った写真で,「濡れた色」にはならないことがおわかりいただけると思います。(1円玉の右側,光を反射して白く見えるのが水です) 
 【編註:マウスポインタを乗せるとMさんのお家の,半分濡らした外壁アップ画像に変わります】
 
  
ということで,DIY仕様としては,とりあえず,以下2つです。 
【1】弱溶剤アクリル樹脂塗料2回(艶消) 
【2】シーラー+微弾性下塗材ウールローラー塗り+上塗2回 
その他にも,選択肢はたくさんありますが,クラックが少なめで,特に模様を変えたいという 
御希望がなければ,厚塗りする必要はないです。 
もし,断熱機能付加のために「ドリームコート」を塗るとしたら, 
パターンローラー×2回ではなく,吹き付け×2回の方が良いと思います。 
なぜかというと,既存の大柄な模様の上にパターンローラーの「さざなみ形」を付け加えると, 
見た目がクドくなると思うので。 
話は戻って,2つの仕様の提案内容について。 
【1】弱溶剤アクリル樹脂塗料2回(艶消) 
シンナー系の塗料は水性の塗料よりも浸透性が良い=密着が良いので,この仕様の場合, 
ちゃんと洗浄してちゃんと乾燥させれば下塗塗料は不要です。 
弱溶剤アクリルの艶有もあるのですが,艶有だと直接2回ではキレイなツヤが出ないので, 
艶消にします。 
同じ塗料の2回塗りだけでOKですから,段取りもラクですし,工期も短くて済みます。 
材料費も安上がりです。 
次の塗り替えまで,7〜8年でしょう。 
デメリットとしては,クラックの補修跡が目立ちやすいこと,水性ではないので臭気があること, 
塗り継ぎ(塗り重ねのムラ)が出やすいこと,の3つです。 
【2】シーラー+微弾性下塗材ウールローラー塗り+上塗2回 
シーラーはできればシンナー希釈のエポキシ系のものの方が良いので,
すごく臭い強溶剤は 
ダメでも,灯油程度の臭気が我慢できるなら弱溶剤1液形エポキシ系の「エポMシーラー」を 
おすすめします。 
ただ,DIYの場合,ハケの後始末とかを考えると,やはり,水性の「エコカチオンシーラー」 
ですかね。 
シーラーのあと,「ホルダーG2」を10%希釈でウールローラー塗り。 
それから上塗2回です。 
で,4回塗りが『orz』でなく,すでに仕様【2】で覚悟をキメていらっしゃるようなので, 
話をすすめます。 
> エコカチオンシーラー2缶 
> (32kg÷125=0.25塗布ぐらいでいけるかなと 
所要量の予測としては算出の仕方が逆なんですが,平米0.25kg見ておけば, 
なんとか足りるのではないかと思います。 
でも,ものすごく吸い込むことも考えられますので,このまえ書いたように, 
1回塗って,乾いてからもう1回ちょっと塗ってみて,そこがまだ「濡れた色」に変わる 
ようであれば,全面にもう一度塗ってください。 
それと「塗り替えQ&A」に書きましたが,最初に塗るときは,必ず乾燥状態で塗ってください。 
(湿っているとシーラーが吸い込めません) 
> ホルダーG2 5缶     (80kg÷ 125=0.6塗布ぐらい 
> 最初は、0.8塗布6缶予定でしたが、カチオンシーラーも塗布するので 
> 0.6ぐらいあればいいものかと・・・ 
“塗り方”にもよりますが,ギリギリではないかと思います。 
凹凸が深い柄なので,私が見積書を出すなら,6缶予定して,7缶発注しておくでしょう。 
DIYの場合は余ってもしょうがないですし,1工程を1日ですすめるのと違って 
材料が足りずに工事が止まる心配もないですから,とりあえず4缶発注して 
どのくらい塗れるか,具合を見て,足りないことがはっきりわかってから追加発注するのが 
良いと思います。 
「ホルダーG2」はドロドロですから,10%=1.6kgの水を入れて撹拌するにあたって, 
棒ではかなりキツイです。 
やってみてキツ過ぎる場合,撹拌機を購入するのがベストですが,電気ドリルがあれば, 
“プロペラ”だけ入手した方が良いと思います。 
それから,最初の返信で,間違ったことを書いてました。 
「ホルダーG2」のカタログを確認したところ,塗り重ね間隔は8時間以上7日以内でした。 
20℃で8時間ということは,夏の南面ならともかく,当日の塗り重ねはダメなわけで, 
当店では夏でも1日置きます。 
特に,冬に向かうこれから着手するのであれば,必ず翌日以降にしてください。 
(雪の積もった日にスタッコを3回塗りされて「泡や穴が沢山あるのは下地のせい」と業者が 
言うのですがどうしたらいいでしょう?という相談メールをいただいたことがあります) 
逆に,7日以内というのがどれほどシビアに守らなければならないことなのか?例えば, 
2週間後に上塗りしたら,どうダメなのか?は私にはわかりませんので関西ペイントに 
問い合わせてみてください。 
> アクアシリコンAC2 2缶 色は黄色系(B25−80w)1缶づつで、2回塗る予定 
> 0.12塗布になりますがここで、混ぜ物に出来そうならガサが増える予定なので 
> 無理でも、希釈した分で足りるつもりです。 
3%希釈でしっかり塗ったら,この壁の場合,最低でも0.35kg/2回は必要でしょう。 
つまり,3缶でも足りるかどうか? 
まあ,やってみてください。 
> ウールローラーがどれなのかも、わかりませんが 
長毛ローラーの7インチ巾がよいでしょう。 
ハンドルの差し込み部分が棒状のものと鳥かご状のものがあります。 
鳥かご状の方が回転が滑らかですが,棒状のものでも大丈夫です。 
3本用意してください。 
縦樋の裏を塗るときのために,4インチ巾の中毛ローラーも用意すれば なお良いです。 
> ◎ビス穴ありますよね、外したり残ったりしたやつですが 
> シーラーとホルダーG2厚塗りで埋めれれば、埋めるぐらいでいくつもりですが 
> どうでしょうか? 
「ホルダーG2」は乾燥すると水分が蒸発する分だけ痩せます。 
なので,0.5ミリ以上のひび割れやビス穴等は事前に埋めておいた方が良いです。 
> ◎コーキンを使うとして、それの選択は? 
> ホームセンターに種類ありますが、外壁用で「塗料が濡れる」と 
> 書いてあれば、問題ないでしょうか? 
> サイトにあるように、ホルダーG2のチューブとかが、最良ですか? 
塗装する部分にコーキングを使用する場合は「ノンブリードのウレタン」または 
「低モジュラスの変成シリコン」です。 
が,しかし,コーキングは「換気扇フードの周りの隙間を埋める」というような 
「境界部分」以外にはなるべく使わないでください。 
また,クラックへの擦り込みにコーキングを使うと補修跡が目立ちやすいのでおすすめできません。 
ビス穴程度なら「ホルダーG2」のチューブ(正式名称「スーパーホルダーG」)でも良いですが, 
それ以上の穴や欠損は樹脂モルタルを使ってください。 
> チューブは、シーラー塗付の後に使用した方が、いいですか? 
その通りです。 
樹脂モルタルの場合はシーラーの前です。 
いずれにしても,充填後に湿らせたハケでぼかしてください。 
> ◎「中空ビーズ」「ミクロのピンポン球」 
> 混ぜ物するなら上塗り塗料ですかね? 
空気の層を作るのが目的なら,下塗でも同じかもしれませんが,塗膜に蓄熱させない効果もある 
としたら,上塗塗料に混ぜた方が良いかもしれませんね。 
入手可能であれば,入手先に聞いてみてください。 
(手に入るものならば,私も試してみたいです。) 
> ◎もし、混ぜ物等して失敗(ひび割れ)した時は、 
> 塗りなおしは状態(年数)にもよるでしょうけど上塗りだけですか? 
失敗した状態になってからでないと何とも言えません。 
表層の微細なひび割れだけなら,微弾性下塗材+トップコートでおさまるでしょうが, 
全面的に密着不良になった場合には,その層を完全に除去するのが理想の下地処理になりますから 
オオゴトです。 
> 通常の塗り替えだとしたら、洗浄して現在のトープコートに 
> ホルダーG2塗ってから、トップコートを塗る工程になりますか? 
次の塗り替えの時(例えば10年後)汚れや少々のチョーキング程度の軽い劣化状況なら, 
洗浄後,下塗は微弾性下塗材ではなく,シーラーだけでも良いと思います。 
それから,お家の写真を見ると,築9年なら,外壁だけでなく,屋根と庇のトタン部分, 
破風・鼻隠の部材,軒裏,そして,美観維持向上の観点では,カラーベスト(?)と雨樋も 
塗装の対象になり得ると思いますが,いかがでしょう? 
テラスの屋根材は一旦剥がす必要がありますね。 
雨戸は戸袋がないので,これも当店なら養生の際に1枚外します。 
実際に作業を開始するとあれこれ疑問が出てくると思います。 
追加の御質問と御報告,楽しみにしていますね。 
このコンテンツが盛り上がるか否かはMさん次第ですから(って,ちょっと圧力) 
最後に,バイクネタです。 
「キリン」なら知ってますけど,「キラーボーイ」は知りません。 
「モンキー」オーナーつうことは系統としてメカオタク系ですね (^^) 
バイクショップに勤める知人は10代で「モンキー」をいじり倒すことによってメカニズムを 
把握したというようなことを言ってたのを思い出しました。 
私はメカ派でも旅派でも峠派でもなく,ただ単純にあのバイクの重厚かつシャープな 
スタイリングと非日常的な加速感が好きでした。 
[009]2005.10.09(日)23:46 
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