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塗替え Q&A外壁塗装・塗替え・建築塗装の質問と回答

[Q&A.31]カラーベストコロニアル屋根の塗替えは必要か?

  (訪問者からのご質問です。メールでのやりとりを編集して掲載しました。)
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《A/男性/50代前半/公務員/東京都》

建物寿命との関係でカラーベストの屋根を塗装をするかどうか思案しています。
塗らない考え方があることも知りましたが、
10年ごとに塗り替えると30年間は葺き替えしなくともよくなるのでしょうか。
それとも、塗り替えしても築20年後ぐらいに葺き替えをしなくてはならないのでしょうか。
カラーベスト屋根の寿命は10年ごとに塗装した場合何年くらい伸びるのでしょうか。
塗装しない場合、カラーベスト屋根の寿命は何年でしょうか。


まずは,大手製造メーカー「クボタ」の“公式見解”として,下記ページをご参照ください。

 http://reform.kubota.co.jp/

ここの「リフォームQ&A」には,「カラーベストコロニアル」は水を通さない素材であること,
防水性と塗装とは無関係であることが記載されています。
(2003年12月に「クボタ」の住宅建材事業部と「松下電工外装」が統合して「クボタ松下電工外装」となり,上記サイトは消滅しました)

以下,お尋ねに対する私の見解を申し上げます。

 > 10年ごとに塗り替えると30年間は葺き替えしなくともよくなるのでしょうか。

カラーベストコロニアルの塗替えは,主に美観のために行うことですから,美観を度外視するので
あれば,塗替えの有無と葺き替えの時期は関係ありません。
屋根の実用上の目的・意味は雨をしのぐという防水性にあり,その防水性を担っているのは屋根材の
表面の塗装ではなく,屋根材だけでもないためです。
最も重要なのは屋根材のすぐ下の防水シートであり,基本的には,これが破れない限りは雨漏りは
起こりません。

要するに,防水シートを保護するために屋根材が張られており,屋根材自体の美観のために塗装が
施されていると考えるのが妥当です。

 > 塗り替えしても築20年後ぐらいに葺き替えをしなくてはならないのでしょうか。

築後にまったく再塗装せず20年以上経過してコケだらけになっていても雨漏りしていない例は
たくさんあります。
30年目で確実に建て替える御予定ならば,一か八か,葺き替え無しでも大丈夫かもしれません。
ただ,雨漏りによる被害が生じてから葺き替えるのでは遅いわけですから,そうなる前に手を打つ
という意味で,塗り替えするしないに関わらず,築20年目位で葺き替えるのがベターではないか
と私は思います。

 > カラーベスト屋根の寿命は10年ごとに塗装した場合何年くらい伸びるのでしょうか。
 > 塗装しない場合、カラーベスト屋根の寿命は何年でしょうか。

カラーベストコロニアルは水を通さない素材であるとしても,水が染み込む素材ですから,
冬期には染み込んだ水が凍結膨張して表面から破壊されてゆくと思われます。
従いまして,塗り替えによって健全な塗膜を再生し,吸水を抑止することは屋根材自体の寿命を
延ばすことにつながるでしょうが,「塗装すると○○年寿命が延びます」というようなデータは,
おそらく,どこにもないと思います。
また,カラーベストコロニアル自体の寿命よりも防水シートや下地の木材やトタンの寿命の方が短い
と思われますので,もしそのようなデータがあったとしても事実上無意味だと思います。

「何年もつのか」というような御質問にお答えするのは責任問題にもなりかねず,たいへん微妙です。
ゆえに,以上はあくまでも“私見”であることを御了承ください。


以上,2004年3月6日着信のメールから始ったやりとりです。

下の写真は築20年で一度も塗替えをしていないカラーベスト屋根です。
この状態でも雨漏りはしていません。

 20年塗り替え無しのカラーベストコロニアル

これでも,キッチリ高圧洗浄した後に(通常3回のところ)4〜5回しっかり塗れば,屋根材自体は
まだ使えると思います。
しかし,下地板(野地板)がもうダメでした。

 築20年のカラーベストコロニアル屋根の野地板

指で押すと下地板のベニヤがバフバフに劣化・分裂していることがわかりました。
原因は屋根材を塗り替えなかったためではなく,結露です。
この状態で上に乗ったら下地板がたわんで,屋根材が割れてしまうかもしれませんから,葺き替え
するしかありません。(もちろん下地板も交換です)
屋根裏の換気状態,下地板の厚さ・種類などにより差がありますので,どんな家でも20年で必ず
こうなるとは限りませんが,
いくら定期的に屋根材を塗替えても,このような劣化は避けられません。

30〜40年で建て替えるまでに葺き替えを行う】と想定した場合,
【15〜20年で葺き替えれば,屋根のリフォームにかかる費用は葺き替え1回分のみ】ですが,
【塗装をすると,塗装費用が2〜4回分上乗せ】となります。
ですから,「塗装するか否か」は「美観の維持を重視するかどうか」で施主さんが決定すべき問題
だと私は思います。

なお,カラーベストコロニアルの屋根の頂上部・外周部などにあるトタン部分は10年程度で
錆が生じるため(いずれ葺き替えるにしても)塗替えておくことが望ましいです。

カラーベストの屋根を塗装することによって得られる確実なメリットは(当たり前のことですが)
「キレイになる」ということです。

以下3葉の写真はマウスポインタを乗せると塗替え後の写真に変わります。

 築8年目のカラーベストコロニアル屋根

 築10年目のカラーベストコロニアル屋根

 築11年目のカラーベストコロニアル屋根

 

カラーベストコロニアル屋根の塗替えについては下記ページをご参照ください。

塗替えQ&A/素材別・部位別の注意点とそのポイント/屋根塗装編」(図解入り)


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