外壁塗装 塗替え 神奈川 横浜曽根塗装店

塗替え Q&A外壁塗装・塗替え・建築塗装の質問と回答

[Q&A.30]外壁塗装工事の施工管理方法は?

  (訪問者からのご質問です。メールでのやりとりを編集して掲載しました。)
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《A/男性/40代/エンジニア/■■県》

ちょうど、自宅の外壁の塗り替えを検討中なのですが、
中塗りと上塗りの工程について完了したかどうかを判断することができなくて、迷っておりました。
職業柄、作業工程の進行状況を正確に把握できないと気がすまなくなっておりまして、
外壁の塗り替えについても工程があるのですから、工程が完了して次の工程に移るための基準が
どうしても必要だと考えてしまいます。

このHPを拝見し、1回目と2回目の色を変えて塗るというすばらしいアイデアを知ることができました。
そこで、口頭で仮発注している業者に伝えたところ、
「そんなことは聞いたことはないしやったこともない。工程に関しては信用してもらうしかない」
という返事が返ってきました。

どうすれば、施主が外壁の塗り替えの工程を正確に把握できるものなのか、思い悩んでおります。
アドバイスをお持ちでしたら、教えてください。よろしくお願いします。


過去当店で行った実例としては,着工時に「塗装工事工程表」とは別に,
「作業項目の一覧表」を施主さんにお渡ししたことがあります。

高圧洗浄,養生,外壁下地調整,外壁塗装下塗,外壁塗装上塗1回目,外壁塗装上塗2回目

破風下地調整,破風下塗,破風上塗1回目,破風上塗2回目

トタン部分下地調整,トタン部分下塗,トタン部分上塗1回目,トタン部分上塗2回目...

というように,部位別の作業項目をすべて並べて,
各項目の右側に使用塗料の名称・メーカー・色・希釈率・塗り重ね時間などをプリントしたものです。
1日が終わったら,「今日はこれとこれをやりました。明日はこれをやる予定です。」
というように御報告をしながら,日付を記入していきました。
きちんとした見積書が提出されていれば,このような「作業項目の一覧表」を
御自身で作成することも可能と思います。

但し,そのようにやったとしても,

 > 工程が完了して次の工程に移るための基準

にはなりません。

脅かすわけではありませんが,ほんの一例をあげれば,希釈率です。
カタログに「希釈率 5〜10%」と記載されている塗料を使用するとします。
シンナーなり水なりを加える場面に施主さんがいちいち立ち会えるでしょうか?
無理ですよね?

それから,作業は足場の上の方でも行われるわけですから,
各工程が本当に間違いなく行われているかどうかを毎日毎日施主さん自ら足場に上って
隅々まで完璧にチェックすることはかなり困難だと思います。
というか,事実上不可能ですよね?

「エンジニア」という職業が具体的にどういうことをしているのか私にはよくわかりませんが,
自分でHPを作成している経験から想像すると,タグが1文字違っただけで画像が出なかったり,
リンクが切れたりする,そういう厳密な世界だと思います。

しかるに,塗装工事は(塗装屋が言うのもナンですが)かなりいいかげんにやっても,
“即座に致命的な問題が生じる”ことは少ないと思います。

「希釈率 5〜10%」のところ,20%希釈しても,バレなければクレームにはならないでしょうし,
上塗2回を同じ色で塗る場合,1回しか塗っていないのに「2回塗りました」と言っても,
やはり,バレなければクレームにはならないでしょう。

また,事後の検証も困難で,「証拠があるのか」と開き直られたらそれでおしまいだと思います。
つまり,塗装工事は品質の判断基準が曖昧な分,その気になれば,
「価格の安さ」を求める施主さんに迎合することは至ってカンタンです。

そのような不明瞭な作業を他人に任せるわけですから,疑ったらキリがありません。
従いまして,たいへん月並みですが“信頼できる業者を選ぶ”しかないのです。
ある業者が信頼に値するか否かを見極めるのはかなり難しいと思いますが,
少なくとも,施主さんに不安を与えないよう最大限努力するのが 善き業者の務めではないかと
“私は”思います。

なお,外壁塗替えの際に,上塗の

 > 1回目と2回目の色を変えて塗る

のは“日本で唯一曽根塗装店だけが独自に行っている知られざる特殊な工法”ではありません。
複数の塗装業者に尋ねてみてください。
1000人の塗装業者がいたら(普段からそのようにしているかどうかは別として)950人位は
知っていると思います。

当店HPの「Q&A」の25番『外壁塗装で本当にシリコン塗料を2回塗ったのか知りたい』

http://www.sone-tosouten.com/02qa/qa1_25.htm

はごらんになりましたか?

塗装工事は施主さんのチェックがほとんど通用しないこと,
御自身が選んだ業者は御自身の選択眼の反映であることを覚悟の上で,
A様が十二分に納得できる対応をしてくれる業者,
A様が思い悩まずに済む業者を選ばれることをおすすめいたします。


大変わかりやすいアドバイスをありがとうございます。

アメリカのPMBOKという標準化されたマネジメント手法で、
建設工事などでも使われている手法があります。
それによると、要求によって作られる成果物が他とは異なるユニークなものである場合は、
どんなものでも「プロジェクト」です。
私の家の外壁の塗装だって、プロジェクトなんです。

プロジェクトは、簡単に言うと以下の順序で行われます。
1、お客の要求する仕様を明確化する。
2、工程の洗い出しや予算の積み上げなどによりプロジェクトのプランを作成する。
3、お客の選定基準(具体的にはコストなのか品質なのか)によってプランを決定。
4、プランの実施。
5、進捗の管理と変更の管理(コストやスケジュールの見直し)
6、完了報告

曽根塗装店様は、この順序がきちんとできています。世界標準です!
「工程表」は、作業リストに該当しますし、「作業項目の一覧表」は、WBSに該当するようです。
また、3がしっかり決められていないと顧客満足が得られないことも明確に理解されている。

「次の工程に移る」のには、顧客との合意が必要なだけで、
業者の責任者(管理者)は、管理者として顧客が判断できるだけの資料を出して報告すればいい。
同じ塗料での2度塗りは、
管理者自体がチェックできない ⇒ 顧客に報告できないことが問題だと思います。

実は、本日の夕方に連絡がありまして、
「塗料の色を変えて塗ることにします」という返事をもらいました。
職人さんの自信の現れと受け取りました。うれしかったです。

残るは、進捗報告です。

 > 1日が終わったら,「今日はこれとこれをやりました。明日はこれをやる予定です。」
 > というように御報告をしながら,日付を記入していきました。

この資料での報告を要求してみます。
「ガントチャート」っていうのを作ってみます。

私が選択した業者は、どうなるでしょうか?
お嫌いでなければ、またご報告させていただきます。

本当にご丁寧にありがとうございました。


それから3ヶ月後,御報告をいただきました。


先般は、ご相談に乗っていただきありがとうございました。

結果をご報告しておきます。

親方はとてもいい人でした。
女房が毎日ビデオで撮影をしました。
見たところ、まったくきちんと作業しているように見えました。
が、チラッと写った塗料が見積りのものと違います。
あわてて確認に行きました。
シーラーが違う、塗料が違う、缶の数が少なすぎる
塗料メーカーに電話しました。「壁の面積は何平米ですか?」
見積に載っていません。答えられませんでした。
自分で計測しました。
自分で計算しました、やっぱり缶の数が少ない。
やり直しを指示しました。
1ヶ月以上かかりました。
「Aさん家の外壁は長持ちしますよ!」
何言ってる、塗料メーカーの指示どおり普通に塗っただけじゃないか。

以上、いろいろと教えていただき大変役に立ちました。
ありがとうございました。


御報告,非常に興味深く拝見しました。
おそらくその業者は,いつもそんな調子で仕事をしていて,
それでもクレームにはなっていないのであろうと思います。
今回の工事でも,もし,ビデオ撮影されていなければ,発覚していなかったわけですよね...。

 > 親方はとてもいい人でした。

見るからに不審な人物ではなく『とてもいい人』がそのような仕事をしているのが
塗装の奥深さ(?)です。

 > いろいろと教えていただき大変役に立ちました。

こんなことになってしまって,私が役立ったといえるのかどうかわかりませんが,
ともかく塗り直しをしてもらえて良かったと思います。
次回工事の際には,今回の御経験を生かしてください。


以上,業者選びの難しさを痛感した事例でした。

当店の「作業項目の一覧表」WEBバージョンは下記ページに掲載してあります。
http://www.sone-tosouten.com/03sp/m0312/25.htm

が,チェックなどしなくても,ちゃんとやる業者はちゃんとやります。
逆に,どんなにチェックを厳しくしても,善き意志を持たない業者ならば
管理の網を笑顔でスリ抜けてしまうでしょう。

ちなみに,当店でも施主さんの奥様に作業風景をビデオ撮影された経験があります。
自分で仕事をしながらだと時々写真を撮るのが精一杯なので,「全工程を撮影して,撮り終わったら
ダビングしてください。見積りの時に持参する資料にできてありがたいです。」とお願いしました。
しかし,2日目から撮影を止めてしまわれたので,残念ながら実現しませんでした。
どなたか,足場に登って作業の一部始終の動画を撮影してくださる施主さんはいらっしゃいませんか?
3万円くらいならお支払いします。
(「昼間のぉパパ〜は♪ ちょっとぉ 違う〜♪」というアピールのため,我が子に見せるのもいいかも)


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