外壁塗装 塗替え 神奈川 横浜曽根塗装店

塗替え Q&A外壁塗装・塗替え・建築塗装の質問と回答

[Q&A.15]外部の,木部の塗装について

  (訪問者からのご質問です。メールでのやりとりを編集して掲載しました。)
 ※ 後半にスペシャルゲストの回答があります。
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《T/女性/30代/東京都》

2年半前に(1998年7月)築15年の木造の家を購入しリフォームしました。
外壁は木のサイディングで水色のペンキ仕上げでしたが、かなり剥げていて、
傷んだ板を数枚張り替えたあと、艶なしのペンキ(色は好みで作って頂きました)で塗りました。
その時の塗装屋さんの話では5,6年で塗りなおしとのことでしたが、2年ほどしかたたないうちに
ペンキの剥離が目立つようになってしまいました。北側はまだ良いのですが・・・
最近は塗り替えを勧める業者の方もよく来るのですがひどくしつこい目にあったこともあり、
最近は話しを聞くこともしていません。
塗るにしてもどんな塗料が適しているのか、または壁自体を別のものに張替えたほうがよいのか、
後々のことを考え迷っています。
天然の無垢板を貼りステインで木目のでるような仕上げが夫婦の理想ではあるのですが。
アドバイスをお願いいたします。


御質問は2つと解釈させていただき,以下,それぞれについて回答させていただきます。

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Q1.現状を塗替える場合に選択すべき塗料は何か

ズバリ言って,外部の木部への塗装はもちません。
コンクリート,モルタル,サイディング,トタンへの塗装に較べると,
木部への塗装は劣化が早いのです。
理由は木材が呼吸伸縮するためです。

木材の呼吸を妨げないように→透湿性や通気性をもった塗膜を作る塗料,そしてなおかつ,
木材の伸縮に追従するように→弾力性をもった塗料があります。
あるいは,膜で覆う「造膜型」ではなく,染み込ませて保護する「浸透型」の塗料も存在します。
ならば,そういう塗料で塗替えれば良いのかというと,残念ながら,そう単純にはいきません。
なぜなら,塗り替える場合には,“旧塗膜(=現に塗ってある塗料の膜)”があるからです。

そこで,『ペンキの剥離が目立つ』『木のサイディング』を塗替える場合のやり方としては,
以下3つです。

A.ある程度剥離 → 普通の『ペンキ』で再塗装。
現状めくれている塗膜や密着を失って浮いている塗膜を鉄へらやサンドペーパーなどで
削り落としたあとで,『ペンキ』を塗るわけです。
最も一般的な方法と思いますが,塗替えても同程度の年数で同じように剥がれてくるでしょう。
(塗り替えるたびに塗膜が重なって厚くなります。塗料の膜と木材とでは温度変化による膨張率が
異なるため,厳密にいうと,厚くなってゆくにつれて剥がれやすくなるといわれています。)
 
B.旧塗膜を“総”剥離
  → 通気性や弾力性のある造膜型あるいは浸透型(半透明)など他種の塗料で再塗装。
他種の塗料でも塗替えの必要が無くなるわけではありませんが,
普通の『ペンキ』を塗るよりは長持ちすることが期待できます。
ですから,その機能を十分に発揮させるためには,それらの機能をもたないであろう旧塗膜を
すべて剥がしてから塗る必要があるわけです。
しかし,“剥がす”というのは“塗る”よりも遥かに手間のかかる作業であるため,
外壁のサイディングの旧塗膜をすべて完全に剥がすとなれば,膨大な労力を要するでしょう。
それはつまり,多大な費用がかかるということになりますから,現実的ではないように思います。

C.AとBの中間 = ある程度剥離 → 他種の造膜型塗料で再塗装。
旧塗膜を剥がして塗る部分についてはとりあえず最善の経過が期待できますが,
旧塗膜を残した部分については,木材の呼吸伸縮を原因とする剥離が起こる可能性があります。
塗替えの時に剥がれていなかったところから先に剥がれてくるかもしれないわけです。


では,通常行われている外部の木部への塗装仕様(不透明)としてどういったものがあるのか,
以下に御紹介いたします。

●SOP
正式には「合成樹脂調合ペイント」,いわゆる普通の「ペンキ」です。
安価なため,大半の塗装業者が使用していると思います。
乾燥したSOPの塗膜は硬く,木材の伸縮に追従できませんから,
やがてはパリパリに剥がれてきます。
また,SOPの塗膜が木材の呼吸を妨げるため,塗り替えを繰り返し膜が厚くなると木材内部の
空気の熱膨張により,塗膜がイボ状に膨らんでくることがあります(←特に日当たりの良い面)。
SOPの場合,日当たりの良い部分では“シビアに見れば”2,3年で塗り替える必要があるでしょう。

●OP
正式には「油性調合ペイント」。粉を混ぜた油を塗るという感じの古風な塗料です。
SOPが一般化する以前は,OPの代名詞が「ペンキ」でした。
SOPは塗料用シンナーといわれる鉱物油(原油から精製)で希釈しますが,
OPの本式の塗り方ではプリマ油,ボイル油といった植物油で希釈します。
(最近ではプリマ油,ボイル油も化学合成で作られているらしいですが)。
OPはSOPに較べ,乾燥が2倍くらい遅いため,“速く”=“安く”の世間のニーズに合わず,
塗料材料店の話では今やほとんど売れないそうですから,今日OPを使用している塗装屋は
もはやめったにいないようです。
また,SOPに較べると,艶が無くなるのが早いという欠点もあります。
しかし,OPは劣化していくにつれて油っ気が抜け,粉になっていくため,
SOPのようにパリパリになって剥がれるというような露骨な劣化がなく,
イボ状に膨らんでくることもないと思います。
そこがSOPに較べた場合のOPの大きな長所であるという見方が可能で,
SOPよりもOPの方が長持ちすると言っても良いと思います。

●SOP+OP etc.
両方の塗料の短所を補う目的で,SOPとOPをある割合で混合したり,
SOPに少量のボイル油を混入するなど,独自の配合で工夫をしている業者もいます。

●弱溶剤アクリル塗料
●弱溶剤1液形ウレタン塗料
●弱溶剤2液形ウレタン塗料
●弱溶剤1液形シリコン塗料
「弱溶剤」というのは,塗料用シンナーで希釈する系統の塗料を指し,
この4種類ではアクリルよりもウレタン(1液形よりも2液形),それよりも,シリコン
という順で高耐久というのが通説です。
また,アクリルでも艶の持続性はSOPよりも良いといわれています。
但し,耐久を良くする(塗替え周期を延ばす)ためには,単なる膜として高耐久なだけでは
役不足,木材の呼吸伸縮に対処できるかどうかが最重要であると私は思います。

これらの塗料の中には,塗膜に弾力性,透湿性,通気性を有するタイプもあります。

●水性塗料
複数のメーカーから水性塗料による外部木部塗装仕様が提案されています。
塗膜に弾力性,透湿性,通気性を有するタイプもあります。

以上が,旧塗膜を“総”剥離せずに『ペンキの剥離が目立つ』『木のサイディング』の塗り替えに
用いる事のできる塗料です。
それから,T様は『艶なし』がお好みのようですが,一般に艶有塗料よりも艶消塗料の方が
耐久性が劣ります。


塗装のもちというのは,予測がむずかしいものです。
特に塗替えの場合には,すでに塗られているものを完全に除去する事ができない場合が
ほとんどで,材齢(素材自体の年齢)も大きく影響します。
塗装のもちを決定付ける要因として考えられるのは,下記の4つです。

ア.被塗物(=塗られる対象,この場合はサイディングの木材)の状態はどうか?

イ.「ケレン」をどの程度まで行うか?
「現状めくれている塗膜や密着を失って浮いている塗膜を鉄へらやサンドペーパーなどで
削り落とす」ことを塗装用語で「ケレン」といいます。
場合によっては,薬品や電動工具を用いることもあります。
“見るからにめくれている部分だけ”をちょこちょこっと鉄ヘラで取り除く以上のことをしない
業者もいます。

ウ.どのような塗料を用いるか?
(前述の通り。)

エ.適切な希釈率で望ましい回数を塗るか?
例えば,SOPの場合,通常,[下塗のあと,1回ないし2回塗装],あるいは[直接2回塗り]
します。
あまりに薄めて塗られた塗料は長持ちしませんが,濃ければ良いといものでもありません。

T様は『5,6年で塗りなおし』と言われたにも関わらず,
『2年ほどしかたたないうちにペンキの剥離が目立つようになってしまいました』ということで,
おそらく「予告の半分以下しかもたなかったではないか」と,お思いのことでしょう。
けれども,塗装がかなり剥げていた外部の木部,しかも,張り替える必要がある程に
傷んでいた板があったということは,張り替えなかったところも結構傷んでいると思われますから,
下地の条件としては良くありません。
その上,陽当たりが良く,さらには,『艶なし』を御指定されたわけですから,
2年半前に塗られた『艶なしのペンキ』がSOPであるとすれば,
『2年ほどしかたたないうちに』こうなってしまったのも仕方がないと私は思います。


なお,『天然の無垢板を貼りステインで木目のでるような仕上げが夫婦の理想ではあるのですが』
ということですので,旧塗膜の“総”剥離,あるいは,すべての板を張り替えるのなら,
という前提で,そのような仕上げに適する非造膜型・浸透性・半透明塗料についても
少し書いておきます。

●オイルステイン
OSと略されるこの仕様は,一般的には,木目が透ける程度に薄めたOPやSOPを染み込ませて
色を付ける(膜で覆わない)仕上のことを指します。
SOPを用いる場合には希釈剤に塗料用シンナーを使用するともちが悪いなど,いろいろお約束が
ありますし,最終工程でボイル油を塗って拭き取るなど,様々な仕上げ方があります。

●木材保護着色塗料
この種の塗料としては,「キシラデコール」が有名です。
「キシラデコール」とOSとの違いは,なんといっても,防腐防虫効果があることで,
カタログには第1回目の塗替えを2〜5年後,後は5年ごとに塗り替える,とあります。
詳しくは存じませんが,“木の味”を生かした仕上をウリにするOSでない塗料は
他にもたくさんあり,ドイツやアメリカからの輸入塗料も一部で流行しているようです。

上記2種のうち,どちらかといえば後者がおすすめですが,木を木目を生かしたまま
キレイに保つには,モルタルやセメント系サイディングなどよりも,そのメンテナンスに
お金がかかります。
造膜しないタイプの塗料なので,劣化しても膜状に剥がれることはありませんが,
色は褪せてきます。
また,撥水性(水をはじく効果)が失われると,ねずみ色っぽく変色し,さらには黒っぽいシミが
生じてきます。
そうなってしまうと,変色やシミよりも薄い色に塗り替えたい場合には,
前処理として薬品による洗浄や漂白が必要となり工事費が高額になりますから,
早め早めの塗り替えが必須と言えます。

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Q2.今後のリフォームプランはどうすべきか

選択肢は5つです。

【1】現状の木製サイディングのまま塗替え

【2】現状の木製サイディングを全面張り替えた上で塗装

【3】鋼板張りに変更(カラートタン,カラーステンレスなど)

【4】各種サイディングに張り替え(セメント系,金属系など)

【5】外壁モルタル仕上げに改修して塗装

とりあえず安上がりに済ませたいのであれば【1】ということになりますが,
板の状態を想像すると,おすすめできません。
板の傷みが進んでいれば,何を塗ってもあまりもたないと思います。

T様の理想の選択はもちろん【2】であろうと思いますが,塗装屋として重ね重ね申し上げて
おきたい事は,「木部は比較的短い周期で塗り替えの必要がある」ということです。

ですから,【3】【4】【5】を選択するのなら,破風や軒裏や窓枠なども(木製ならば)
別の素材に交換した方がその後のメンテナンスコストの削減につながるでしょう。

  外壁がモルタルやサイディングで木部がある建物の場合には,木部2回に外壁を1回という
  塗り替え周期が理想なのですが,木部のためだけに足場が必要なことが多く,
  コスト的にメンテナンスがなおざりにされた結果として木部が腐ってしまった,
  という例が少なくありません。

【1】〜【5】のそれぞれを選択した場合の工事費用がいくらになるのか,そして,
その後のメンテナンスにトータルで(← 建て替えるまでの費用の合計が)いくらかかるのかを
お考えになる必要があると思いますので,それぞれ業者から見積をとって検討してみてください。

※ 後日,検討の結果とその理由をお知らせいただければ,当方勉強になり,たいへん幸甚です。

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以上でとりあえず回答はおしまいです。
コレで,当店HP『塗替えQ&A』への採点,5点満点いただけますか?(笑)

すっかり長くなってしまいましたが,最後に余談を一つ。

2年程前,すごくキレイな板張りの外壁のお宅に伺った事があります。
T様が理想とされる木目の出ている仕上ではありませんでしたが,
築25年なのに,「かつて塗装が剥がれた部分と剥がれなかった部分との塗膜のアバタ状の段差」も
「イボ状の塗膜の膨らみ」も見当たりませんでした。
このお宅へは,たまたまキッチンの改装を請け負った大工さんの依頼で,内部の木枠を塗る仕事で
その時初めてお伺いしましたので,私は施主さんに「築後に板を張り替えましたか?」とお尋ね
しました。
しかし,お答えは「いいえ」でした。
さらにお尋ねすると,「建ててからずっと,3〜4年に一度は必ず塗り替え続けています」とのこと
そして,「建ててからずっと同じペンキ屋さんに塗り替えしてもらっています」というお話でした。
また,後日 大工さんに,「あのお宅の板は特に上等な物なのですか?」と質問してみました。
大工さんの言うところによれば,板の材質も無関係ではないけれども,張る板が十二分に
乾燥させた物かどうかで,その後のもちがぜんぜん違う,ということでした。
きちんと手入れをされ続けた古い建物には,クラシック・カーのような風格がありますよね。
建てるときにはもちろんですが,何度かのメンテナンスのときに1度でも不注意や手抜きが
あったら,台無しになってしまうであろう微妙繊細なものです。
これは施主さんと施工業者との信頼関係,いわば,共同作業によって生まれた風格なんだな,
と私は思いました。


 
大変、ご丁寧な回答を頂き、大満足とともに感謝しております。
ありがとうございました。
 
 > Q2.今後のリフォームプランはどうすべきか
 > 
 > 選択肢は5つです。
 > 
 > 【1】現状の木製サイディングのまま塗替え
 > 
 > 【2】現状の木製サイディングを全面張り替えた上で塗装
 > 
 > 【3】鋼板張りに変更(カラートタン,カラーステンレスなど)
 > 
 > 【4】各種サイディングに張り替え(セメント系,金属系など)
 > 
 > 【5】外壁モルタル仕上げに改修して塗装
 
今後については、
【1】・【2】・【4】についてメンテナンス・価格等を十分検討し、決めたいと思います。
また、信頼できる業者さん(職人さん)にお願いし、後々もお世話していただくことが
良いメンテにつながると思いますので じっくり考えたいと思います。


以上,2001年1月24日東京都のT様より着信のメールから始ったやりとりです。

と,いつもならここでおしまいなのですが,
今回はスペシャルゲストをお招きしました。

同業の3名の方に,上記の御質問および私の回答を御覧いただき,御意見を伺いました。
              


株式会社 米田塗装(新潟県)
米田雄作さん
 からの御意見

HPはこちらです → 株式会社 米田塗装

調合ペイント(OP)は、きちんと塗れば(新設の場合)10年持ちます。
塗り替えの場合でも、下地が調合ペイントなら5年以上持ちます。
我が社で実証済みです。勿論下地が傷みすぎていればダメですけれど・・・・。
一つ注意点は、10年持つと言ってもどの程度傷んだ時を塗膜がダメになったかと判断するか?
それによって何年もの違いが出ます。
私の言う10年とは、切り妻の破風板が塗り替えまでに約10年であるという判断から
「10年持ちます」とお客様に説明しています。

実際に現場を見ていないので何とも言えませんが、メールの内容で判断すれば、
板は100%張り替えでしょう。旧塗膜がかなり厚くなっているにもかかわらず
取り替えなければならないほど傷んでいた部位があったということは、
OPでも長持ちしないと思います。

我が社と付き合いのある会社の社長さんの自宅は、良く覚えていませんが、
確か築20〜25年、外壁が無節のヒノキだと思います。当時かなり高価だったと思います。
ここは、1年置きに「シールステイン」(木材保護着色塗料)での塗装をしています。
塗膜が厚くなったり、汚れが目立ってくると、全面剥離します。
最初は皮スキ(=鉄ヘラ)を良く研いで、カンナをかけるようにして剥離していましたが、
最近は強溶剤の剥離剤を使用して、残ったところだけ皮スキでやります。
そのお宅は、今でも新築したばかりのようにきれいです。


株式会社 ニシノ清塗工(茨城県)
西野一さん
 からの御意見

HPはこちらです → 株式会社 ニシノ清塗工

塗料は、極端に言えば、年月の差はありますが、
剥がれるか、粉になって薄くなる(チョーキング)か、どちらかの経過をたどります。
このどちらがいいのかは、時と場合によりますが、お金と見た目・好みを良く相談の上
納得して決めてください。

『天然の無垢板を貼りステインで木目のでるような仕上げ』をお客様が選ぶ場合には、
愛情とお金がかかることを覚悟してください。
無垢材に木目を出す場合、かなり濃い目の色を選んでも、3〜4年ぐらいで塗替えの必要が
あります。
又、手の届く下のほうは早めに傷む場合が多く、ご自分で傷んだ箇所を愛情を持って
お手入れする必要もあります。
それがいやな場合は2〜3年に一度、信用のできる業者に定期的に見てもらう他はありません。
薬剤が強い「キシラデコール」よりも、和信化学や玄玄化学、オスモなどをおすすめします。

私のところでも無垢材の立派なおうちに住んでいる3軒ほどのお客さんのところへ
定期的に塗り替えにゆくお約束をしていますが、20年以上経っているお家でも
まだ築4〜5年ぐらいにしか見えないです。

お金が大事か、見た目が大事か、これは難しい問題ですが、その為にいろいろな建材が
出ているわけです。
そのバランスをとるお手伝いのできることが、信用できる業者の条件だと思います。
信じられない業者なのであれば何を聞いても無駄です。他の業者を探しましょう。
つまり、できることとできないことを、お客様であってもはっきりと説明のできる人と、
とことん話すことが大切だと思います。
まず、そこからはじめるべきです。
信用のできる業者とは、お客様と長くお付き合いのできる業者のことだと思っています。
ある程度のお付き合いになると阿吽の呼吸ができるはずです。


有限会社 天野塗装(愛知県)
天野幾哉さん
 からの御意見

HPはこちらです → 有限会社 天野塗装

お客様には「木部塗装(特に破風)は長持ちしませんよ」と言います。
木は水分を含有しており気候・温度・湿度の変化により絶えず吸収・放出しております。
このため木部に塗装したペンキは割れたり、剥がれたりするのです。
そこで、有るメーカーが木部用の塗装工法として「水は防ぐが、湿気は放出し、しかも微弾性」
という水性塗料を商品化、私はメーカーの説明に納得したので採用し、
下塗り1回・上塗り2回という工法で、横張り木製サイディング・破風等に塗装しました。
今まで4年位たつと剥がれたりするので、今度は新しい塗料で大丈夫だろうと
「祈るような気持ち」で塗ったのです。
しかし、約2年後に日の良く当たる所から剥がれ始めました...。

現在は比較的塗膜が柔らかいSOP(関西ペイント「SDキング」)に変えておりますが、
4年から5年目での塗替えが必要でしょう。

『天然の無垢板を貼りステインで木目のでるような仕上げ』がご希望のようですので、もし、
今までの塗膜がペンキならば旧塗膜剥がしの工賃・仕上がりのことなどを考えると
板の張り替えをし木材保護着色塗料(「キシラデコール」もしくは「オスモカラー」等)を
4年から5年目で塗替えるのがベストだと思います。

破風は木製のままトタンまたは銅板を張る(包む)という方法もあります。その場合、
先に腐り防止のためコールタールを塗ってから張ることをお薦めします。  


ゲスト回答者の方々,どうもありがとうございました m(_ _)m

木部のメンテナンスについては,下記ページもご参照ください。

塗替えQ&A/素材別・部位別の注意点とそのポイント/木部塗装 塗替え」


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