外壁塗装 横浜曽根塗装店

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[02]11/28 足場シート取付,下地調整


● 足場にシートをかけました。


足場シート取付後

 


● シートの結び目の中間が開いてしまいます。


足場シート継ぎ目の隙間

 


● シートは網状なので高圧洗浄の際の細かい水しぶきやホコリは網目を抜けていってしまいから,
  気休めかもしれませんが,お隣と近接している3面は結び目の中間をクリップで止めます。


足場シート継ぎ目の隙間を塞ぐ

 


● 通常はシートをかけてからまず高圧洗浄を行うのですが,この建物はやや巾の広いひび割れが多数あり,
  このまま洗浄を行うと外壁モルタルの内側に水が侵入してしまうおそれがあるので,先にその処置を
  行います。

  さて,塗装の前処理としてのひび割れへの対処の仕方にはいくつかの方法がありますが,大別すると
  「埋める方法」と「接着する方法」の2通りです。
  はじめに,とりあえず以下2ケ所で「接着する方法」を試みることにしました。
 (マウスポインタを乗せるとアップの画像に変わります)


モルタル外壁のひび割れ

 


● ↓ここ(出窓の下)は,下から押しても肉眼では動いているようには見えず,叩いてみてもモルタルが
  下地から浮いている音はしませんでしたが,左手でひび割れを触ったまま右手で下から叩くと,
  かすかに動いていることが感じられます。
 (マウスポインタを乗せるとアップの画像に変わります)


モルタル外壁のひび割れ/出窓の下

 


● 下の図は木造モルタルの外壁の構造(断面図)です。


モルタル外壁の構造


  左側の例はごく一般的な構造で,この建物もこのようになっていると思われます。
  柱の上にスノコ状に板が打ち付けられ,
  その上に「ラス紙」とか「アスファルトフェルト」等とよばれる防水シートが張り付けられ,
  その上に「ラス網」とか「メタルラス」等とよばれる金網が張り付けられ,
  その上にモルタルが2〜3回コテ塗りされ,
  最後に数工程の塗装を施して出来上がっています。   

  中央の例は「ツー・バイ・フォー(2×4)」といわれる建物に多く,
  主に柱や梁とそれらに斜めに渡した「筋交い」で強度を出す「在来軸組工法」とは異なり,
  下地に合板を使用して主に壁で強度を出します。

  右側の例は「ラスカット」といわれる表面がギザギザに防水加工された合板を使用しますので,
  防水シートと金網がありません。

 

 

● さて,「接着する方法」を行う場合,はじめに上の図の防水シートの直前の深さまで,打撃を加えながら
  回転する「振動ドリル」を使用して穴を開けます。


振動ドリル

 


● 通常10センチ以上の間隔で穴を開けますが,6センチ位の間隔で開けました。
  穴の直径は6ミリです。


振動ドリルでの穴開け後

 


● 突き当たりに光って見えるのが金網で,外壁表面からの深さは8ミリ位でした。


振動ドリルでの穴開け後

 


● こちらは5ミリ位しかありません。


振動ドリルでの穴開け後


  私が「2級施工管理士」という資格を取得した際の研修テキストによれば,木造建築の外壁モルタルの
  塗厚の基準は20ミリ程度のようです。
  また,以前,木造モルタルの外壁を電動工具で削った経験がありますが,10ミリ削っても金網には
  当たりませんでした。
  ですから,8ミリとか5ミリで金網に当たるというのは,かなり薄いです...。

 

● ともあれ,次の工程です。
  穴に空気を吹きつけ,削った粉を吹き飛ばし清掃します。


振動ドリルでの穴開け後の清掃

 


● この穴から入れる接着剤「エポキシ樹脂注入材」です。
  この接着剤の主成分は「エポキシ樹脂」というもので,よくあるチューブ入りの強力接着剤と同様,
  ポマード状の「主剤」と「硬化剤」の2つを混合して使用します。


エポキシ樹脂注入材(接着剤)

 


● 練り合わせた「エポキシ樹脂注入材」をポンプに詰めます。


エポキシ樹脂注入材ポンプ詰め

 


● ポンプの先端を穴の中に入れて,ハンドルをコキコキ動かして「エポキシ樹脂注入材」を圧入,
  硬化するとカチカチに固まり,うまくいけばひび割れの両端が接着され一体化するわけであります。


エポキシ樹脂注入材ポンプ(注入ガン)

 


● 注入した後の写真です。
  白いものは小さく切った布切れで,注入材の逆流を防ぐためのパッキンの役目を果たします。
  (穴に布切れを当てがっておいてポンプの先端を差しこみます)


エポキシ樹脂注入後

 


● 上の写真で四角く囲ったところのアップです。
  矢印で示したところは注入材が突き当たって戻ってきているので正常な反応と言えますが,
  差し込める深さが浅いので充填工具の先端をフィットさせにくく,穴のすぐ脇からはみ出てきてしまう
  ところがほとんどでした。


エポキシ樹脂注入後/アップ

 


● そもそも,この「エポキシ樹脂注入」は厚さが数センチ以上あるコンクリートで行う工法です。
  今回試してみて,やらないよりはいいかもしれませんが,やはり不向きであるという結論に至りました。
  よって,「エポキシ樹脂注入」はこれにて中止,残りのひび割れに対しては予定通り,
  「埋める方法」にて行うことにしました。

 

● そのほか,この日はあちこちにシーリング材の充填を行いました。
  (※「シーリング材」というのは「コーキング材」ともよばれるマヨネーズ状の充填材で,乾いても
  弾力性があります。)
  着工初日,床面の下地調整を行った際にFRPの垂直面と壁モルタル面の境目に隙間が開いていることが
  わかり,シーリング材で埋めた↓ほか,1階外壁のサイディング同士のつなぎ目,サイディングと出窓の
  モルタルとの隙間にシーリング材を重ねて充填しました。
 (マウスポインタを乗せるとアップの画像に変わります)

 


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