外壁塗装 横浜曽根塗装店

外壁塗装の工程  木造モルタル2階建住宅 外壁塗装 塗替え

[13]9/30 ベランダ床面


●ベランダ床面の施工の続きです。
 次の工程は「脱気シート」を張り付けるボンドの塗付です。
 ものすごくねばねばした透明の液体で,これをシンナーで10%希釈します。


脱気シートを張るためのボンド

 


●ちょうど水飴のような感じです。
 目地(溝)の交点は塗らずに残します。


ボンドの塗付作業中

 


●30分乾燥させてから厚さ1.4ミリの「脱気シート」を張ります。
 外周部分はシートの浮きを防ぐため,わざと2〜3センチ残します。


脱気シートを張った状態

 


●西側に「脱気シート」を張り終えた状態です。
 (マウスポインタを乗せるとシートを張る前の写真に変わります)


脱気シートを張り付け前後

 


●「脱気シート」の継ぎ目には専用のテープを張ります。


脱気シート継目には専用テープ

 


●全面に「脱気シート」を張り終わってから,壁面と床面との境にガーゼ状のガラス繊維を入れます。
 写真では良くわかりませんが,矢印の範囲です。
 ガラス繊維の上に乗せたシーリング材をヘラで均して埋込みます。


外周部のガラスクロス補強

 


●続いて脱気筒の取付です。
 鉛の筒を打ち込んだネジ穴は「脱気シート」の下に隠れてしまいましたので,位置を確認後,
 脱気筒下部の裏面外周にシーリング材を乗せてネジ止めします。
 この穴の部分の目地にはシーリングはしていませんし,ボンドも塗らずに残してあります。


脱気筒の取り付け

 


●脱気筒を取り付けた後,その下部を覆うように床面との境にガラス繊維を敷きます。


脱気筒外周部にガラスクロス

 


●ガラス繊維をシーリング材で埋め込みます。


ガラスクロスをシーリングで埋め込み

 


●壁と床の境目や脱気筒の周りにいちいちガラス繊維を埋込むのは補強のためで,
 写真は省略しましたが,排水口の外周部にも張ってあります。


脱気筒の取付まで終了/南側

 

脱気筒の取付まで終了/西側


 この↑上にウレタン塗膜防水材のコテ塗りを2回行い,最後に滑り止めの粒々を加えた上塗塗料
 (トップコート)を塗って完了となります。

 下の図が,今回の仕様の略図(断面図)です。


ウレタン塗膜防水脱気工法断面図


 2日目のページに書いた通り,ウレタン塗膜防水材には全く通気性がありません。
 しかるに,下地のモルタルは(施工前に十分に乾燥させたつもりでも必ず)多少なりとも
 湿気を含んでいますから,単に防水材で覆った場合,その湿気が閉じ込められる結果となり,
 熱膨張による水蒸気の圧力で防水材が膨らんでしまうことがままあります。
 (施工後に何年か経って膨らんでしまったウレタン防水塗膜やシート防水を剥がしてみると
 内側がびしょびしょに濡れているのはよくあることです)

 膨らんでも破れなければ防水上は問題無いのですが,派手に膨らむと かなり不様ですから,
 その対策として,縦横に掘った溝に湿気を通して脱気筒から逃がす方法が「目地脱気工法」です。
 また,その上に敷いた厚さ1.4ミリの「脱気シート」も湿気を含んだ空気の通り道になります。

 実を言えば,以上いかにも知った風に書いていますが,当店では過去に,脱気筒無しで
 ウレタン塗膜防水を行い,すぐに膨れて何度も手直し,という苦〜い経験(大赤字!)をしており,
 「目地脱気工法」も「脱気シート工法」もこの工事で初めて行いました。

 事前にメーカーのパンフレットを熟読,不明な点は確認した上で,さらに,着工前の情報収集として
 複数の知り合いの同業者に話を聞くと「ベランダに脱気筒なんか付けないよ」という人もいれば
 「脱気筒付けたけど膨れたことがある」という人もいました。
 あれこれ考えた結果,見積書では「目地脱気工法」のみでしたが,勉強のつもりで,
 試しに(自腹で)「脱気シート工法」も併用することに決めました。

     ※なので,通常は「目地脱気工法」であれば「脱気シート」は不要であり,
      「脱気シート工法」であれば溝(通気目地)を掘る必要はありません。

 なお,筒が出っ張って邪魔な「脱気筒」ではなく,「脱気盤」という平たい部材も存在しますが,
 「脱気筒」の方が信頼性・確実性が高い,とのことなので,「脱気筒」を選択しました。

 


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